ジメチルジクロロシラン(読み)じめちるじくろろしらん(英語表記)dimethyldichlorosilane

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジメチルジクロロシラン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルジクロロシラン
じめちるじくろろしらん
dimethyldichlorosilane

有機ケイ素化合物の一つ。常温で無色液体。水に対してきわめて不安定であり、容易に反応して塩化水素を発生するため、刺激臭がある。

 製法は、金属ケイ素と塩化メチルを触媒存在下で高温で反応させると他のメチルシラン類とともに得ることができ、蒸留で精製する。ポリジメチルシロキサンHO(SiMe2OSiMe2)nOHはこの物質原料であり、条件により重合度を変えることができるので、工業的に非常に有用な原料である。合成化学的にはジオール保護のためのシリル化剤として有用である。

[西山幸三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android