ジャリーリ(読み)じゃりーり(英語表記)Муса Мустафиевич Джалиль/Musa Mustafievich Dzhalil'

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャリーリ」の意味・わかりやすい解説

ジャリーリ
じゃりーり
Муса Мустафиевич Джалиль/Musa Mustafievich Dzhalil'
(1906―1944)

ロシア連邦タタールスタン共和国詩人。貧しい農民の子として生まれる。1931年にモスクワ大学を卒業し、児童文学誌の編集者を経て旧タタール自治共和国作家同盟事務局長になる。第二次世界大戦中、1941年、前線重傷を負い捕虜になり、ベルリンのモアビト収容所に送られ、地下活動に従事、捕虜の脱走を企てたりしたため処刑された。獄中で書かれた愛国的な叙情詩は、捕虜たちの口から口へと伝えられた。同房のベルギー人によってそれらの詩のノートが祖国に送られ、1957年詩集『モアビトの手帳』でレーニン賞を受賞した。

[中本信幸]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android