ジュグラー（読み）じゅぐらー（英語表記）Joseph Clément Juglar

日本大百科全書(ニッポニカ)

ジュグラー
じゅぐらー
Joseph Clément Juglar
（1819―1905）

フランスの経済学者。パリ生まれ。初め医者となり、フランスの結婚率・死亡率・出生率について循環的変動を発見したりしたが、1848年以降経済問題に転じた。1857年恐慌後に「精神科学および政治科学アカデミー」が募った恐慌に関する懸賞論文の当選（1860）作『フランス、イギリス、合衆国における商業恐慌とその周期的再発について』Des crises commerciales et de leur retour périodique en France, en Angleterre et aux États-Unis（1862）において、今日「ジュグラー循環」または「ジュグラーの波」の名で知られる9～10年を周期とする景気の循環的な波を発見し、近代景気理論への先駆的貢献者となった。ほかにも多くの論著がある。

［早坂　忠］

[参照項目] | 景気循環

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ジュグラー
Juglar， Joseph Clément

[生]1819.10.15. パリ
[没]1905.2.28. パリ
フランスの医者，経済学者で，景気循環現象 (→ジュグラー・サイクル ) の発見者。初め医者として出発し，フランスの結婚率，死亡率，出生率に循環的変動を発見したりしたが，次第に経済問題に関心を深め，近代的景気循環論の先駆的労作『フランス，イギリスおよびアメリカにおける商業恐慌とその周期的再発』 Des crises commerciales et de leur retour périodique en France，en Angleterre，et aux États-Unis (1862) を著わした。

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