精選版 日本国語大辞典 「ジョルダン」の意味・読み・例文・類語
ジョルダン
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フランスの数学者。裕福な家庭に育ち,彼の父と同じくエコール・ポリテクニクを卒業して技師となり,1885年まで名義上は技師であった。その間十分な余暇を数学の研究に当て,この期間中に彼の120編の論文の大部分を書いた。1873年からは1912年の退職まで母校とコレージュ・ド・フランスの両方で数学を講義した。現代数学の初等的分野に,ジョルダン曲線,ジョルダン測度,ジョルダンの標準型,ジョルダン代数など,彼の名を冠して呼ばれる概念や定理が多いが,これは彼が現代数学の形成期に大きく寄与したことを物語っている。例えば,彼の著書《置換論》(1870)はガロア理論の普及と有限群論の体系化に対し,また,著書《解析教程》(第3版,1909-15)は解析学の基礎概念の明確化に対し大きく貢献したのである。
執筆者:中岡 稔
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…トポロジーということばも,リスティングJ.B.Listing(1808‐82)が1847年に書いた小冊子の表題として初めて文献に現れた。曲面はこれらの人たちに続いて,C.ジョルダン,シュレーフリL.Schläfli(1814‐95),ディックW.F.A.von Dyck(1856‐1934)らによっても研究され,19世紀末葉には閉曲面の同相による分類が完成した。曲線については,〈自分自身と交わらない閉曲線が平面上にあるとき,それは平面を内と外の二つの領域に分かつ〉というジョルダンの定理が証明され(1893),また正方形の内部をうめつくす連続曲線がG.ペアノによって発見されて(1890),曲線や次元の定義が問題となった。…
※「ジョルダン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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