ジョンズ・ホプキンズ大学(読み)ジョンズ・ホプキンズだいがく

大学事典 の解説

ジョンズ・ホプキンズ大学[アメリカ]
ジョンズ・ホプキンズだいがく

メリーランド州ボルチモアにある私立大学。同地の商人ジョンズ・ホプキンズ,J.(1795-1873)は商業鉄道等に投資して莫大な富を得て,大学と病院を創設することを決意し,1873年,当時の類似基金としては最大の700万ドルの遺産を残した。カリフォルニア大学から転じたダニエル・C.ギルマン,D.C.学長は,病院の創設分を除いたホプキンズの遺産の半分を用いる新大学を構想し,ヨーロッパの大学等を見聞調査するとともに,国内では有力な大学学長たちの意見を徴して,大学院課程をもつ大学の創設を選択した。1876年,6名の教授陣と大学院生54名,大学生35名をもって開学した。1889年に国内初の教育病院(アメリカ)を開設し同時に看護学部を開いた。1893年には医学大学院を開設し,医学大学院と教育病院との臨床重視の教育はやがて医学教育を大学院で行う契機となった。博士号授与,学会創設,学術誌刊行,出版局の整備等でアメリカの学術に大きく貢献し,アメリカのゲッティンゲン大学と呼ばれた。現在6000人余の学士課程学生と,1万5000人弱の大学院生を擁する。毎年の研究開発経費額は,第2位以下を引き離して全米1位である。
著者: 羽田積男

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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