日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ジンジャー(ショウガ科の球根草)
じんじゃー
ginger
[学] Hedychium
ショウガ科(APG分類:ショウガ科)の半耐冬性球根草。和名はハナシュクシャ(花縮砂)。根茎状の地下茎が伸び、茎は太く、高さ1.5~2メートル。葉はカンナに似て長さ30~50センチメートル、幅5~12センチメートル、葉面は滑らかである。茎頂に長さ15~30センチメートルの穂状または密穂花序をつくり、芳香の強い花をやや傾けて密集する。花色は白、黄、紅、桃色などで、細長い筒部と開出した裂片があり、唇弁は品種により大小がある。東アジア原産で、ニューギニア、マダガスカルなどに約40種分布する。夏期の花壇、切り花用に栽培する。
[吉次千敏 2019年6月18日]
栽培
シロバナシュクシャH. coronarium Koen.とキバナシュクシャH. gardnerianum Wall.がおもな栽培品種で、寒地では11月初め株を掘り上げて貯蔵、越冬させる。暖地では、5~6年植えたまま、冬期に地表面を覆って越冬させたほうが開花数が多い。乾燥に弱いので、適当な湿気のある砂質壌土で育てる。肥料は多めがよい。
[吉次千敏 2019年6月18日]