スケルトン定借(読み)スケルトンていしゃく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スケルトン定借」の意味・わかりやすい解説

スケルトン定借
スケルトンていしゃく

正式にはスケルトン型定期借地権住宅という。建物の構造体部分や共用設備賃貸とし,居住部分の間取り内装,設備は入居者が自由に設計し,所有するスケルトン方式と,建物譲渡特約付き借地権を組合せた集合住宅。スケルトン方式は内装コストの無駄を省くことができるため,オフィスビルでは以前から採用されていたが,これを住居に応用したもの。良質な住宅を安く供給できる。茨城県つくば市の建設省建築研究所で開発され,1996年に同市で第1号マンションが生れたことから「つくば方式」とも呼ばれる。 98年には東京都世田谷区にも誕生した。借地期間満了後の継続入居やスケルトン部分のメンテナンスおよび買い取りなど,土地の所有者と入居者双方の不安を軽減しつつ建物の価値を高める方式として期待されている。

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知恵蔵 「スケルトン定借」の解説

スケルトン定借

定期借地権を応用し、耐久性が高く、間取りを注文設計できるスケルトン住宅低価格で購入できる集合住宅。茨城県つくば市で第1号が1996年に完成したことから「つくば方式」ともいう。60年間の一般定期借地権と30年後の建物譲渡特約を同時設定することで、建物を壊すことなく入居者から地主に引き継げる点が特徴。2006年8月には、同方式14棟目が東京・大森環境共生住宅として完成した。

(小林秀樹 千葉大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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