スタージ=ウェーバー症候群(読み)スタージ=ウェーバーしょうこうぐん(英語表記)Sturge-Weber syndrome

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

スタージ=ウェーバー症候群
スタージ=ウェーバーしょうこうぐん
Sturge-Weber syndrome

脳の静脈系奇形の一つ。異常な静脈と毛細血管 (血管腫) が脳回表面の脳軟膜に増殖して,ここに石灰が沈着する疾患で,この病変はまわりの石灰質にも起り,脳は限局性に萎縮する。この脳の病変とともに,片側顔面または頭皮に血管母斑が生じるため,この病気は大脳顔面血管腫症とも呼ばれる。幼児から,意識障害を伴わない単純部分発作であるジャクソンけいれんがあるほか,知能障害,母斑と反対側の片麻痺視野欠損などのみられることが多い。また,母斑と同側の目に牛眼や緑内障のみられることもある。治療は抗けいれん剤を投与し,それでけいれんが抑制できないときは,脳の異常部分の切除手術を行うこともある。 W.スタージ (1850~1919) ,F.ウェーバー (1863~?) はともにイギリスの医師。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android