どろどろしたかゆ状の爆薬で,硝安を主剤とし,水およびゲル剤と可燃物としてTNT,アルミニウムなどを加えたもので,1960年ころより登場した.この爆薬はゆう水孔や海中でも使用できるし,爆速をアンホ爆薬に比べて大きくすることができる.感度は鈍く,安価であるから,アンホ爆薬の弱点である耐水性をカバーしていくために用いられている.アメリカにおいては,コロイドダイナマイトにかわってスラリー爆薬が実用化されている.日本においても研究が進められている.今後,アンホ爆薬とともに産業火薬界の変化をもたらす原動力となることが予想される.スラリー爆薬の装填は,ポリエチレンなどの袋につめて使用する方法と,スラリー爆薬をつめたミキサー車によって直接孔内に圧入する方法とがあるが,この両方法のそれぞれの長所を生かしたものが実用化されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…スラリー爆薬slurried explosiveとも呼ばれる。硝酸アンモニウム,硝酸ナトリウム,水,燃料兼鋭感剤および粘稠剤を成分とした爆薬。…
※「スラリー爆薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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