スルタン・ガリエフ(読み)スルタンガリエフ

百科事典マイペディア 「スルタン・ガリエフ」の意味・わかりやすい解説

スルタン・ガリエフ

タタールスタンの民族主義的共産主義者。ロシア二月革命後カザン・ムスリム社会主義者委員会に参加し,十月革命後ロシア社会民主労働党に入党,ボリシェビキ派に加わる。スターリンに見出され,中央ムスリム軍事参与会議長,民族人民委員部参与会員,タタールスタン共和国中央執行員などを歴任イスラム世界における社会主義の独自性に注目し,古典的公式マルクス主義の修正を企てた。1923年反革命の容疑逮捕され,民族主義的偏向の理由で党から除名,その後釈放されたが,1928年に再逮捕,強制収容所に送られた。1934年の釈放後1937年に3回目の逮捕をへて1940年処刑された。ペレストロイカのもとで1990年名誉回復。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android