セイエド・アリー・モハンマド(読み)せいえどありーもはんまど

山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

セイエド・アリー・モハンマド
Seyyed ‘Alī Moḥammad

1819~50

バーブ教の創始者。イラン人。1844年,自身を十二イマーム派救世主たる隠れイマームの「門(バーブ)」と宣言カージャール朝政府に幽閉された。それにもかかわらず,自分を隠れイマーム自身,神の顕現であるとし,イスラームと決別した。50年,バーブ教徒の乱の拡大を恐れた政府に幽閉先のアゼルバイジャン州で処刑された。主著聖典『バヤーン』。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のセイエド・アリー・モハンマドの言及

【カージャール朝】より

… イランの従属化が進行する中で,1844年イラン南部地方を中心にバーブ教運動が起きた。これはセイエド・アリー・モハンマドを指導者とするメシア思想の宗教反乱の形をとったが,その背景には民族主義的運動があったといわれる。48年宰相に就任したミールザー・タキー・ハーン(アミール・カビール)は,近代改革を軍事・財政・行政・教育の各分野にわたって推進したが,51年に暗殺され,王朝の立て直しは失敗に終わった。…

※「セイエド・アリー・モハンマド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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