セリクプ族(読み)セリクプぞく(英語表記)Sel'kup

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セリクプ族」の意味・わかりやすい解説

セリクプ族
セリクプぞく
Sel'kup

シベリアの西部,エニセイ川下流部のトゥルハン川,タズ川とオビ川上流部のトミ川,ケチ川の間の地域に居住する少数民族。 1930年代までは「オスチャーク・サモイェード」と呼ばれた。人口約 3600。言語はウラル語族のサモディ語派に属し,タズ,トミ,ケトの3方言に区分される。 30年代につくられた文字はタズ方言に基づく。伝統的生業狩猟採集漁労のほか,北方ではトナカイ牧畜も行われた。古くは南方に由来する農耕や土器製造,織物冶金も行われていた痕跡がある。 17世紀以降,ロシア人との接触により,社会的・経済的に大きな変容が生じた。ソ連時代にはソフホーズコルホーズに編成され,牧畜や農業にも従事していた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android