ソーベテル文化(読み)そーべてるぶんか(英語表記)Sauveterre

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソーベテル文化」の意味・わかりやすい解説

ソーベテル文化
そーべてるぶんか
Sauveterre

フランス南部を中心にみられる中石器時代中葉の文化。幾何学形細石器が最大の特徴としてみられる文化で、三角形の細石器主体となっている。標準遺跡である南フランスのガロンヌ川支流レマンス川沿いにあるソーベテルのマルティネ岩陰(いわかげ)では、タルドノワ文化の下に発見されており、タルドノワ文化より古いことが確かめられている。分布は、タルドノワ文化が西ヨーロッパから中央ヨーロッパ、さらには東ヨーロッパまで広がるのに対して、ソーベテル文化は南フランスを中心にごく狭い範囲の分布である。ヨーロッパで真正の幾何学形細石器を多数もつ文化のなかでは、最古の文化の一つと考えられる。

藤本 強]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android