タカサゴキララマダニ(読み)たかさごきららまだに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タカサゴキララマダニ」の意味・わかりやすい解説

タカサゴキララマダニ
たかさごきららまだに / 高砂綺羅々真蜱
[学] Amblyomma testudinarium

節足動物門クモ形綱ダニ目マダニ科キララマダニ属の吸血性の大形ダニ。雌の体長7ミリメートル、雄は6ミリメートルほどであるが、十分吸血した雌では2センチメートルを超えることもまれではない。雄は吸血しても体長は伸長しない。背甲板は硬く、淡黄色の地色に赤褐色ないし暗褐色の金属光沢に輝く色斑(しきはん)があり、前方側縁8分の1ぐらいのところに目をもち、後縁に花彩をもつ。東南アジアおよび本州の関東地方以西に分布し、イノシシにつくほか、ウマシカからの記録もある。幼若期は小・中形哺乳(ほにゅう)類、鳥類爬虫(はちゅう)類にも寄生する。ヒトはよく肛門(こうもん)部や趾(し)間を刺されることがあるが、病原体の伝播(でんぱ)性は日本では知られていない。

山口 昇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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