改訂新版 世界大百科事典 「タバコガ」の意味・わかりやすい解説
タバコガ
Helicoverpa assulta
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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昆虫綱鱗翅(りんし)目ヤガ科に属するガ。幼虫は各種の栽培植物に加害し、とくにタバコ、ピーマンなどのナス科植物を好む傾向が強いため、古くからタバコの害虫とされた。はねの開張30ミリメートル内外。前翅は黄褐色、後翅は黄色を帯び、外縁部は暗色。日本では本州以南の暖地に多く、ガは7、8月に出現する。アジア、アフリカの熱帯に広く分布し、近縁種のオオタバコガH. armigeraも同様である。なお、タバコガ、オオタバコガを含む一群のガは、ヤガ科のうちのタバコガ亜科を構成し、北アメリカの内陸草原やアフリカのサバナ地帯には多数の種が分布しているが、日本の森林帯には著しく少なく、わずかに9種が分布している。
[杉 繁郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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