タベルナクルム(英語表記)tabernaculum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タベルナクルム」の意味・わかりやすい解説

タベルナクルム
tabernaculum

キリスト教用語で聖櫃 (せいひつ) のこと。すなわち聖体を入れるための容器あるいは天蓋付きの壁龕 (ニッチ) をさす。また最も簡単な形式のものは,装飾を施した箱でこれは祭壇上に置かれる。もとヘブライ語のスコット sukkotの訳で「住い」「幕屋」の意であるが,狭義にはモーセ時代以降の持運び可能な聖所をさした。フィレンツェのオル・サン・ミケーレ聖堂の A.オルカーニャによって制作された白大理石のタベルナクルムは,美術史上最もすぐれた精巧な作品の一つとされている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android