ダイヤモンドライクカーボン(読み)だいやもんどらいくかーぼん(英語表記)diamond-like carbon

デジタル大辞泉 の解説

ダイヤモンドライク‐カーボン(diamond-like carbon)

炭化水素または炭素同素体からなる非晶質ダイヤモンド黒鉛の中間的な性質をもつ。ふつう金属やプラスチック表面コーティングとして用いられ、アモルファスカーボン膜硬質炭素膜ともよばれる。高硬度で、耐摩耗性、化学的安定性にすぐれる。DLC

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 の解説

ダイヤモンドライクカーボン

硬さなどダイヤモンドに近い性質を持つアモルファスなカーボン膜の総称。その構造は長範囲では規則的ではないが、短範囲においてはダイヤモンド構造が持つ結合を有している。DLC膜はプラズマCVD法などにより作製され、高硬度や優れたトライポロジー特性(低摩擦性、耐摩耗性)、耐食性などの特性を有している。優れた低摩擦性や耐摩耗性により、コンピューターの磁気ディスク表面の保護膜や、各種の加工工具、電気カミソリなどにも利用されている。今後も、エンジン部品、水圧機器部などへ用途の拡大が検討されている。

(岡田益男 東北大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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