チェックオフ(読み)ちぇっくおふ(英語表記)check‐off

デジタル大辞泉 「チェックオフ」の意味・読み・例文・類語

チェックオフ(checkoff)

使用者組合員である労働者賃金から組合費を天引きし、一括して労働組合に渡す制度

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精選版 日本国語大辞典 「チェックオフ」の意味・読み・例文・類語

チェック‐オフ

〘名〙 (checkoff) 労働組合の依頼により、労働組合がその組合員から徴集する組合費を、使用者が組合員に支払う賃金のうちから天引きし、一括して労働組合に渡す制度。

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知恵蔵 「チェックオフ」の解説

チェックオフ

組合費の徴収を労働組合が直接には行わず、使用者が代わって給与から徴収し、組合に渡す制度。使用者による組合に対する事実上の便宜供与の1つ。これらの便宜供与は組合事務所の供与、組合役員給与の一部ないし全部の会社負担などと併せて、戦後における占領軍や行政当局の労働組合の保護育成政策や、爆発的な労働運動過程で組合が勝ちとった権利である。使用者側も企業別組合であるために、そうした便宜供与を比較的安易に認めてきたところがある。ただし、その内容、権利関係などが労働協約などで明確にされていない場合には、労使癒着、組合の自主性喪失などの問題にもつながりかねない。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2007年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チェックオフ」の意味・わかりやすい解説

チェックオフ
checkoff

労働組合費徴収の方法の一つ。労使の合意に基づいて,使用者が組合員である労働者に支払うべき賃金のなかから,組合費その他の組合賦課金を差引いて徴収し,これを労働組合に直接渡すこと。本来,組合費の徴収は労働組合自身の業務であるが,アメリカで発達した制度が GHQ時代に導入されて以来,日本の労働組合が企業別組織をとっていることから普及した一般慣習である。ただし,労働基準法上の賃金の直接および全額支払いの原則 (24条1項本文) に対する例外であるから,必ず労使間で書面によるチェックオフ協定を結んで行うことになっている (24条1項但書) 。

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