チカラシバ(力芝)(読み)チカラシバ(英語表記)Pennisetum alopecurioides

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チカラシバ(力芝)」の意味・わかりやすい解説

チカラシバ(力芝)
チカラシバ
Pennisetum alopecurioides

イネ科の多年草。アジア南東部の亜熱帯から温帯にかけて広く分布し,日当りのよい原野や路傍雑草として普通にみられる。茎は円柱形で多数が斜上して叢生し,分枝せず,高さ 30~80cmになる。葉は根生し細長い線形で長さ 60cmに達し,基部は葉鞘となり茎を包む。根生葉の基部は紫色を帯びる。夏から秋にかけて,茎の頂部に 15cmほどの円柱形の花穂をつける。各小穂は1個の花から成り,無花被でおしべ3本,めしべ1本。総包は褐色で,紫褐色の不同長の剛毛を生じる。この毛の色が淡色のものをアオチカラシバ P. alopecurioides form. viridescensという。和名は,密に叢生して大きな株は土に強く根を張り,なかなか引抜けないことにより,別名ミチシバは路傍に多く生えることによる。ただしミチシバの名は別のイネ科植物にも使われる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android