チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)(読み)チョウセンゴミシ(英語表記)Schisandra chinensis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

チョウセンゴミシ(朝鮮五味子)
チョウセンゴミシ
Schisandra chinensis

マツブサ科の落葉つる性の樹木。本州中部以北や北海道の山地に自生し,アジア東部に広く分布する。茎は多数分枝し,つるは右巻き。倒卵形ないし卵形の膜質で,葉柄の赤い葉が短枝上に集ってつき,長枝上にはまばらにつく。初夏に,黄白色で広鐘形の香気のある花を1個ずつ葉腋に下垂する。果実は紅色から暗紅色の液果で秋に美しく熟し,同一房内に未熟または発育不全のものが混る。果実は強壮剤とされる。熟した果実の汁液に花と果肉を刻み込み蜂蜜で練合せたものを,朝鮮では花菜と呼んで間食にする。赤く熟した果実を観賞するため,庭木や鉢物としても栽培される。和名は江戸時代に朝鮮から伝えられたことによる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android