ツールーズ(伯家)(読み)ツールーズ[はくけ](英語表記)Toulouse, Comtes de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツールーズ(伯家)」の意味・わかりやすい解説

ツールーズ(伯家)
ツールーズ[はくけ]
Toulouse, Comtes de

中世におけるフランス南部の大領主。 778年カルル1世 (大帝)によりアキテーヌの封臣フレドロン (852没) がツールーズ伯に叙され,9世紀なかば以後伯位が世襲されるようになった。相続や婚姻によって周辺諸領を併合し,レイモン4世 (1041/2~1105) 時代にはプロバンス辺境伯領をも合せてフランス南部最大の勢力となり,王権を無視してさながら一独立国の観があった。レイモン4世とその子ベルトランは十字軍に出陣してトリポリ伯をも兼ねた。 13世紀初頭,異端カタリ派討伐を名とするアルビジョア十字軍侵入,シモン・ド・モンフォール (→モンフォール家 ) によって伯領は分断された。レイモン7世 (97~1249) の相続人ジャンヌが国王ルイ9世の弟アルフォンス・ド・ポアティエに嫁し,アルフォンスもまた相続人がなかったので伯領は 1271年王領に編入された。

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