テイ・ザックス病(読み)テイ・ザックスびょう(英語表記)Tay-Sachs disease

六訂版 家庭医学大全科 「テイ・ザックス病」の解説

テイ・ザックス病
テイ・ザックスびょう
Tay-Sachs disease
(子どもの病気)

どんな病気か

 β(ベータ)­ヘキソサミニダーゼAの異常により、神経(脳)にGM2ガングリオシドがたまり、障害される遺伝性の病気です。

原因は何か

 β­ヘキソサミニダーゼAの遺伝子異常が原因で、常染色体劣性遺伝します。

症状の現れ方

 重症型では、生後数カ月から筋緊張低下(ぐにゃぐにゃする)や聴覚過敏(音に驚きやすい)が認められます。軽症型では、10歳以降に歩行障害や言語障害が現れます。ふらついたり、筋の緊張の亢進や低下が認められ、いずれも寝たきり状態となり、死に至ります。

検査と診断

 眼底にチェリーレッドスポットが認められ、リンパ球培養細胞を用いて酵素活性を測定し、診断します。

治療の方法

 現在のところ、有効な治療法は確立されていません。

病気に気づいたらどうする

 先天性代謝異常症および小児神経を専門とする医師による診察が必要です。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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