日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
トムソン(Baron Roy Herbert Thomson)
とむそん
Baron Roy Herbert Thomson
(1894―1976)
カナダ出身の世界的な新聞経営者。トロントに生まれ、1935年週刊紙『ティミンズ・プレス』を買収してから新聞・放送の経営に乗り出した。1952年の総選挙に敗れてからイギリスに進出、1953年『スコッツマン』紙を買収、1959年にはケムズレー新聞チェーンを買収してその合理化に努め、1960年には高級紙『サンデー・タイムズ』を、1966年には『タイムズ』紙を買収するのに成功した。そのほかアメリカはじめ世界各地で新聞、雑誌、放送局を買収してこれを経営、「新聞王」といわれた。個々の企業の報道内容にはあまり干渉せずに商業的に成功させることを目ざした。イギリスに帰化、1964年男爵となった。
[伊藤慎一]
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