トランス・ベイ・チューブ(読み)とらんすべいちゅーぶ(英語表記)Trans-Bay Tube

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

トランス・ベイ・チューブ
とらんすべいちゅーぶ
Trans-Bay Tube

アメリカ合衆国、サンフランシスコ湾海底を貫いて、サンフランシスコオークランドを結ぶ鉄道トンネル。サンフランシスコ湾岸地域における都市高速鉄道バート(BART。Bay Area Rapid Transitの略)建設の一環としてつくられた。単線型の円形断面のトンネル2本を並列させた眼鏡型のブロック(長さ100メートル、重量1万1000トン)57個を、あらかじめ掘り下げられた海底のトレンチに据え、ブロックを結合したのちトレンチを埋め戻す沈埋工法によって建設された。トンネルの海底部分の長さは5.7キロメートル、最深部は海面下41メートルに及ぶ。トンネル内には非常通信設備や消火設備があり、両端付近に換気装置を取り付けている。サンフランシスコ側では、トンネルは同市の目抜き通りであるマーケット通りの地下に通じている。1974年9月、供用を開始した。

青木栄一・青木 亮]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android