トルコ人民党(読み)とるこじんみんとう(英語表記)Türk Halk Partesi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トルコ人民党」の意味・わかりやすい解説

トルコ人民党
とるこじんみんとう
Türk Halk Partesi

トルコ共和国成立時(1923)の唯一存在した政党。トルコ民族解放運動の中心であった「アナトリア・ルメリ権利擁護協会」の主権在民を主張する第一グループを前身とする。セーブル条約を否定し、オスマン政府を打倒してトルコ共和国成立を目ざすケマル・アタチュルクは、1922年末から新党結成を計画、23年8月9日正式にトルコ人民党を発足させた。綱領は、トルコ大国民議会を国民の唯一の代表機関とするなど「九原則」であった。しかし、24年新憲法が制定されると、人民党脱退者が「進歩主義者共和党」を結成したため、党名を「共和人民党」と改称した。その後、1980年の政治対立を終わらせるため軍部によるクーデターが、政党活動を禁止するまで存続した。

[設楽國廣]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android