…近代になって洋服が普及すると,洋服の仕立職人が別に生まれ,〈舶来仕立屋〉と呼ばれたこともある。【遠藤 元男】【鈴木 晋一】
[西洋]
一般に男子服を扱うものをテーラーtailor,婦人服を扱うものをドレスメーカーdressmakerという。今日では,服飾デザイナー(フランス語ではクチュリエcouturier)の職種が現れ,デザイン,縫製,販売を行う服飾専門店が普及している。…
… 西欧では,17世紀ころから英語でシームストレスseamstress,ニードルウーマンneedlewomanと呼ばれる,裁縫を職業とする女性が現れはじめた。初期には男子服の仕立屋(テーラー)に雇われていたが,女子服の仕立屋(ドレスメーカーなど)が現れると,徒弟に入り,技術を身につけながら働いた。一般に,ドレスやコート,シャツなどを縫うのがシームストレスで,ニードルウーマンは,刺繡(ししゆう)などの装飾部分を受け持つ女性を指していた。…
…日本の洋服業は,幕末の開港後の横浜で来航西洋人によって開かれた。1867年(慶応3)に,テーラー(男子洋服仕立業)の〈ラダーゲ=オエルケ商会〉(ドイツ),〈ロートムンド商会〉(ドイツ),ドレスメーカー(婦人洋服仕立業)の〈ミセス・ピアソン〉(イギリス)が開業した。これらに入店して技術を習得した増田文吉,関清吉らの洋服屋開業は明治初年であった。…
※「ドレスメーカー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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