デジタル大辞泉
「ナザレ」の意味・読み・例文・類語
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ナザレ
- ( Nazareth ) イスラエル北部の都市。ガリラヤ高地の南部にある。新約聖書によればイエス‐キリストの両親ヨセフ、マリアの出身地で、イエスも約三〇年間を過ごした。マリアの泉がある。
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ナザレ
Nazareth
パレスティナ北部,ガリラヤ地方中央の山の上にある町。旧約聖書には出てこない。新約聖書にある伝承によれば,イエスが成長し教育を受けた場所であり,そのため,イエスとその弟子たちは〈ナザレ人〉と呼ばれた(《使徒行伝》2:22,24:5)。今日でもユダヤ人はキリスト教徒のことを,ヘブライ語でノツリ,すなわち〈ナザレ人〉と呼ぶ。ナザレの教会が最初に記録に出てくるのは570年。有名な聖告知教会には今でも世界各地からの巡礼者が絶えない。
執筆者:池田 裕
ナザレ
Nazaré
ポルトガル中部,レイリア県の大西洋沿岸にある町。人口約1万。17世紀中ごろより漁師町として知られ,19世紀半ば以来,色彩豊かな格子縞模様の衣装など当地独特の風俗とともに,国内有数の海水浴場として有名になる。南北2kmにわたりゆるやかな弧を描く砂浜は,その北端にそびえる岬と美しい対照をなす。観光地化の著しい今日でも伝統的近海漁業は盛んで,白亜の家々が建ち並ぶ町の風景は漁師町特有の雰囲気をよく残している。
執筆者:彌永 史郎
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ナザレ
Nazareth
イスラエル北部地区の中心都市。地中海岸のハイファの東南東約 30km,低地ガリラヤの南端,エスドラエロンの谷に面する丘陵上に位置する。イエス・キリストが少年期を過ごした町として新約聖書に初めて登場し,キリスト教の中心として繁栄。その後アラブ,十字軍,トルコ人などの支配下で盛衰を繰り返したが,1948年イスラエル統治下に入る。「受胎告知」の聖堂などキリスト教の史跡が多く,果実や野菜など農産物の集散地。1957年から建設された町の東方の隣接都市ナザレイリートには食品加工,繊維,自動車組立などの工業も立地。人口 6万4600(2006推計)。
ナザレ
Nazaré
ポルトガル中西部,レイリア県の漁港。フェニキア人の後裔といわれる住民は独特の風習を残しており,特徴ある漁民の衣装や生活に根ざした宗教行事が多くの観光客を集める。時計製作の中心でもある。人口 9626 (1991推計) 。
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ナザレ(ガリラヤ地方)
なざれ
Nazareth 英語
Nazarét ギリシア語
ガリラヤ地方南境の町。『旧約聖書』、ユダヤの歴史家ヨセフス(37―100)の著作および『タルムード』には言及されていないが、『新約聖書』によればイエスの両親ヨセフとマリアの住んでいた所(「ルカ伝福音(ふくいん)書」1章26節以下)、研究者たちの所見によればイエスがバプテスマのヨハネから洗礼を受けるまで住んでいた(「マルコ伝福音書」1章9節)、彼の生まれ故郷である(「ルカ伝福音書」4章24節)。同地には「マリア受胎告知教会」があり、古い伝承によればヨセフの家の跡に同教会が建立された、といわれる。
[定形日佐雄]
ナザレ(ポルトガル)
なざれ
Nazaré
ポルトガル中西部、エストレマドゥーラ地方の町。大西洋沿岸にある漁港で、人口1万5060(2001)。全長2キロメートルの砂浜に沿う3集落からなる。フェニキア人を祖先にもつといわれる漁民の独特かつ色彩豊かな服装や、漁船、白壁の家に囲まれた小路が、海岸の地区と台地上の町を結ぶケーブルカーとともに、観光の対象となっている。12世紀の聖マリア寺院は有名。
[田辺 裕・柴田匡平]
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ナザレ
ナザレスとも。パレスティナ,ガリラヤ丘陵の斜面,標高350mに位置するイスラエルの町。イエス・キリストが幼年以来30年間を過ごした地とされ,イエスとその弟子は〈ナザレ人〉と呼ばれた(《使徒行伝》)。〈マリアの井戸〉があり,マリアにちなむ聖告知教会がある。約6万人。
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ナザレ
Nazareth
パレスチナの北部,ガリラヤ高地の南部の丘の中腹にある町。イエス・キリストの故郷として知られており,彼は「ナザレ人」とも呼ばれた。現在多くの教会,修道院が存在し,町の北端に「マリアの井戸」がある。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
ナザレ
Nazareth
イスラエル北部ガリラヤ高地にある都市
イエスはナザレの大工ヨセフ,そのいいなずけマリアを母としてベツレヘムに生まれ,ナザレで成長した。イエスとその弟子たちはナザレ人と呼ばれた。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
世界大百科事典(旧版)内のナザレの言及
【ナザレ人】より
…〈ナザレ出身者〉を意味し,多くはガリラヤの[ナザレ]出身のイエスに関して用いられる。しかし《使徒行伝》24章5節はキリスト教徒への侮蔑的な呼称としての用法を示しており,またマンダ教徒たちはみずからを〈ナザレ派〉と呼んだ。…
※「ナザレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」