ナポリ革命(読み)ナポリかくめい

旺文社世界史事典 三訂版 「ナポリ革命」の解説

ナポリ革命
ナポリかくめい

ウィーン体制下のナポリで起こった立憲革命
復古政策をとるスペイン系ブルボン朝が復活した南イタリアの両シチリア王国では,カルボナリによる革命運動が高揚した。1820年のスペイン革命に刺激を受け,同年7月ナポリ近郊で兵士を含む反乱が始まると,国王は一院制にもとづく立憲君主制を定めた憲法発布を約束した。革命はシチリアにも拡大したが,カルボナリ内部の足並みもそろわず,オーストリア介入によって1821年3月に敗北した。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のナポリ革命の言及

【カルボナリ党】より

…当初の目的は,南イタリアにおける旧ブルボン体制を否定して自由主義的改革を進めることにあり,農村ブルジョアジー,下層聖職者,開明官僚,士官クラスの軍人などに支持された。1799年のナポリ革命のときに農民が反革命に組織された失敗を繰り返さないために,カルボナリ結社を通じて農民を結集することが課題のひとつだった。結社は通常2位階に分かれ,新入メンバーは徒弟位階に属して正義・救済・人間愛などの感情を共有することで結びつき,親方位階では政治的目標がより明確化されていた。…

※「ナポリ革命」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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