ナンヨウハギ(読み)なんようはぎ(英語表記)wedge-tailed blue tang

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナンヨウハギ」の意味・わかりやすい解説

ナンヨウハギ
なんようはぎ / 南洋剥
wedge-tailed blue tang
[学] Paracanthurus hepatus

硬骨魚綱スズキ目ニザダイ科に属する海水魚。南西諸島以南の太平洋インド洋分布。体は楕円(だえん)形で側扁(そくへん)し、全長30センチメートルに達する。青色の地に黒い線と黄色の尾で近縁種と容易に区別される。幼魚造礁サンゴの樹間で生活し、成魚群泳するが夜間はイボハナヤサイサンゴなどの間隙(かんげき)に入って眠る。美麗な体色から観賞魚として人気があるが、藻食性なので長期の飼育はむずかしい。この科の魚は、いずれも尾柄(びへい)に鋭い棘(とげ)を備えているので、取扱いには注意が必要である。

井田 齋]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のナンヨウハギの言及

【熱帯魚】より

…水質の変化に多少敏感なところがある。(d)ナンヨウハギParacanthurus hepatus 高知以南,ニューギニア,アフリカに分布。全長30cm。…

※「ナンヨウハギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android