ニサ遺跡(読み)ニサいせき(英語表記)Nisa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニサ遺跡」の意味・わかりやすい解説

ニサ遺跡
ニサいせき
Nisa

トルクメニスタン南部で発見されたパルティア帝国時代の宮殿遺跡。 1930~36年 A.マルシュシェンコによって調査され,1946年ミハイル・E.マッソンによって再び発掘された。新市街は塔をもつ周壁に囲まれた城塞で,中に共同墓地が営まれていた。その南方にある旧市街も厚い城壁で防御され,南側に宮神殿,北側にイーワーン (半ドーム状の建築物) をもつ方形状の貯蔵庫があった。貯蔵庫の中から大理石製の女性像,ガラス器,彫刻のあるリュトン (角杯) ,アラム語を記した陶片,酒壺などが発見された。建造物,遺物ヘレニズム文化の影響を示している。 2007年世界遺産の文化遺産に登録された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android