ニワフジ(庭藤)(読み)ニワフジ(英語表記)Indigofera decora; Chinese indigo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニワフジ(庭藤)」の意味・わかりやすい解説

ニワフジ(庭藤)
ニワフジ
Indigofera decora; Chinese indigo

マメ科の多年草。イワフジ (岩藤) ともいう。近畿地方以西の本州四国,九州の山地川岸谷川の岩壁に生え,しばしば人家の石垣や庭にも植えられる。中国から 19世紀のなかばにヨーロッパへ伝えられたが,中国原産ではなく,日本産のものが中国を経てヨーロッパへ入ったものと考えられている。茎は木質化し,円柱形で細く硬く,高さ 50~60cmに達し,まばらに分枝する。葉は奇数羽状複葉で,小葉は3~5対あり,長楕円形で下面は白色を帯び毛がまばらに生える。夏に,葉腋から長さ 20cmもある大きな総状花序を上向きにつけ,紅色,まれに白色の蝶形花を多数つける。果実は円柱形の豆果で,熟すると莢が2つに裂ける。

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