デジタル大辞泉
「ネクロポリス」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ネクロポリス
nekropolis
〈死者の街〉を意味するギリシア語。古典考古学では,多数の墓によって形成された古代の墓地を指す。ギリシア都市,ローマ都市,およびその文化の影響を受けた地域では,ネクロポリスは城壁外,もしくは市城外に設定され,市門(もしくは城門)から発する街道沿いにあった。一方,エトルリアの都市では,その周辺の丘陵や斜面に設けられた。古代都市の多くが,その市街地の上に後代の都市を有し,発掘が困難であるのに対し,ネクロポリスは後代の市街地の外にある場合が多い。このため発掘が可能であるばかりでなく,墓は副葬品を伴出するため,考古学上,ネクロポリスの発見はきわめて重要である。
執筆者:青柳 正規
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ネクロポリス
Nekropolis
ギリシア語で「死者の町」の意。元来古代都市の近くにある墓地を意味したが,特にアレクサンドリアの郊外の墓地をさして用いられる場合がある。古代エジプトでは,ナイル川をはさんで都市の反対側に設けられたが,古代ギリシア・ローマでは,町はずれから道に沿って設けられた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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世界大百科事典(旧版)内のネクロポリスの言及
【墓地】より
…著名なサッカラの階段状ピラミッド(前2600ころ)は,六つのマスタバを重ねた形状をしており,これが第4王朝の正四角錐[ピラミッド]に発展する。ギーザのクフ王の大ピラミッド(前2500ころ)のふもとには多数のマスタバがあるが,これらがいわゆる〈[ネクロポリス](死者の都)〉を形づくり,古代エジプトでは通例首都に近いナイル川の西岸に設けられた。中王国時代には,ピラミッドのほかに岩山の斜面に掘り込まれた岩窟墓がつくられるようになり,新王国時代ではテーベのネクロポリスに見られるように墓神殿を建てて礼拝し,墳墓そのものは盗掘を防ぐため背後の〈王家の谷〉や〈王妃の谷〉の地下に隠した。…
※「ネクロポリス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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