ネルデケ(その他表記)Theodor Nöldeke

改訂新版 世界大百科事典 「ネルデケ」の意味・わかりやすい解説

ネルデケ
Theodor Nöldeke
生没年:1836-1930

ドイツセム語学者,イスラム研究者。ウィーンライデンゴータベルリンの各大学で東洋諸語の写本研究に従事し,1860年刊の《コーラン歴史》でイスラム聖典の文献学的研究の基礎を置いた。この後《マンデ語文法》(1875),《シリア語小文法》(1880),《セム諸語》(1887),二つのアラビア語研究書などを刊行し,セム諸語の研究を促進させた。ほかに《東方スケッチ》(1892)がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネルデケ」の意味・わかりやすい解説

ネルデケ
Nöldeke, Theodor

[生]1836.3.2. ハルブルク
[没]1930.12.25. カルルスルーエ
ドイツのセム語学者。セム語,イスラム史,イスラム文化の研究に多く業績を残した。主要著書『コーラン史』 Geschichte des Qorâns (3巻,1860) ,『マホメット伝』 Das Leben Muhammed's (63) 。

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百科事典マイペディア 「ネルデケ」の意味・わかりやすい解説

ネルデケ

ドイツの東洋学者。シュトラスブルク大学教授。セム語研究に多くの業績があり,とりわけ《コーランの歴史》(1860年)はイスラム学の基本文献の一つ

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世界大百科事典(旧版)内のネルデケの言及

【イスラム学】より

…《ムハンマド伝》(1843)に始まり,《コーランの歴史的・批判的序説》(1844)を経て,《カリフ史》3巻(1846‐51),別冊2巻(1860,62)にいたる彼の一連の業績は,イスラム学誕生の産声となった。ワイルに続くネルデケの《コーランの歴史》は,後に徹底的な増補改訂が行われたが,その後のコーラン研究の方向を示し,《ムハンマド伝》(1863)は一般読者を対象としたものであるが,ムハンマドの生涯の時代区分の基本的構成を確立した。フォン・クレーマーの《イスラムの主要思想の歴史》は後の思想史の,《オリエント文化史》は社会経済史の先駆となった。…

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