ノウルシ(野漆)(読み)ノウルシ(英語表記)Euphorbia adenochlora

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノウルシ(野漆)」の意味・わかりやすい解説

ノウルシ(野漆)
ノウルシ
Euphorbia adenochlora

トウダイグサ科の多年草。日本各地の川岸のような湿った草地に群生する。地下の根茎は太く横にはう。茎は直立し高さ 40~60cmあってよく分枝し,切ると乳液を出す。葉は互生し,細長い楕円形で長さは4~9cmある。茎頂に輪生する5枚の葉があり,その葉腋から散形に枝を出して,先端に独特の杯状花序をつける。この花序では杯形に癒合した黄色の総包があり,その中に1個の雌花と数個の雄花が入っている。雌雄花ともただ1本のめしべ,またはおしべでできていて花被はない。 蒴果球形で,表面にいぼがあり,3室に裂け,球形の種子を出す。乳液中に有毒成分を含むが,根茎は利尿剤に使われることもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android