ノマドロジー(その他表記)nomadologie(仏)

デジタル大辞泉 「ノマドロジー」の意味・読み・例文・類語

ノマドロジー(〈フランス〉nomadologie)

遊牧民生活復権を目指す思想権力を嫌い、境界を越えて流動し、多様な生活を同時に生きることなどを唱える。フランスの思想家ジル=ドゥルーズフェリックス=ガタリ共著「千のプラトー」の中で提唱した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノマドロジー」の意味・わかりやすい解説

ノマドロジー
nomadologie(仏)

ノマド (遊牧民) からの造語ノマディズムともいう。 G.ドゥルーズ,F.ガタリ用語定住民が閉じられた空間を人間たちに分配する機能を持つのに対し,ノマドの経路は人間たちを開かれた空間内に分配する。したがってノマドロジーとは,ヨーロッパ思想が追い求めてきた,自己同一的なるものへの固定固着と対立するもので,完結性・閉鎖性さらに国家機構から離脱したり,それを破壊するもの (脱属領化) で,常に運動のさ中にあって「外」や「他」と変幻自在の関係をもって,自己を壊しつつ,自己をつくっていく多義的・多型的生を徹底的に生きる生の在り方である。

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