ハイデルベルク信仰問答(読み)ハイデルベルクしんこうもんどう(英語表記)Heidelberger Katechismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハイデルベルク信仰問答」の意味・わかりやすい解説

ハイデルベルク信仰問答
ハイデルベルクしんこうもんどう
Heidelberger Katechismus

1563年に承認されたキリスト教のカルバン系改革派教会の重要な信仰告白。ドイツのファルツ選帝侯フリードリヒ3世が,すでにルター派が優勢であった自領内にカルバン系の改革運動を完成するための四大計画の一つとして,C.オレビアヌス,Z.ウルジヌスらの教会人,ハイデルベルク大学人などのグループに命じて,ルター派とも妥協できるように作成した問答体の教理体系。全体は 129の問答から成り,「人間の悲惨」「人間の救い」「感謝」の3部に分れている。ファルツがドイツにおけるカルバン派の中心となるとともに広く領外でも用いられ,各国語に翻訳された。現在も,ドイツ,スイスオランダ,アメリカ,日本などの改革派教会で広く用いられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android