ハエダニ(読み)はえだに

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハエダニ」の意味・わかりやすい解説

ハエダニ
はえだに / 蠅蜱
[学] Macrocheles muscaedomesticae

節足動物門クモ綱ダニハエダニ科に属するダニ。ハエの卵や幼虫を食べるのでこの名がある。ハイダニというまったく別のダニ(動物寄生性)がいるので注意を要する。体長1ミリメートル前後で褐色。第1脚はほかの脚(あし)に比べて明らかに細くて長く、先端にはつめがなく、触角のような働きをする。背板は完全に1枚で分割されることなく、網目模様をもつ。落葉下、堆肥(たいひ)の中、ごみためなどにすみ、活発に動き回って線虫、ハエの卵や若齢幼虫、トビムシ、ほかのダニなどを捕食する。ハエや甲虫などに付着して運ばれることもある。ハエダニ科には本種のほかにオチバハエダニMacrocheles robustus、マヨイハエダニMacrocheles confusaなど10種以上が知られる。

[青木淳一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android