ハルデス(読み)Hardes,Hendrik

朝日日本歴史人物事典 「ハルデス」の解説

ハルデス

没年:1871.4.10(1871.4.10)
生年:1815.1.10
幕末,長崎製鉄所建設指導したオランダ人アムステルダムに生まれ,19歳で海軍に入り1等鍜冶工となる。1856年3月オランダ政府が依頼を受けていた長崎製鉄所建設について,その要員としての参加を申し出て,安政4(1857)年8月5日長崎に着く。飽の浦の地に建設用地を選定し,その内容を修理工場とすることに定めて工事を進め,幾多の困難を克服し,文久1(1861)年3月完成。同月29日帰国。これがわが国近代洋式造船工業の第一歩となった。没後1等機関将校を追贈された。<参考文献>楠本寿一『長崎製鉄所』

(越中哲也)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ハルデス」の解説

ハルデス Hardes, Hendrik

1815-1871 オランダの機械技術者。
1815年1月10日生まれ。海軍にはいり,機関将校となる。安政4年(1857)幕府の招きで長崎につく。飽(あく)ノ浦(長崎市)で日本最初の洋式工場である長崎製鉄所(のちの長崎造船所)の建設を指導。また幕府の海軍伝習所で蒸気機関学をおしえ,実習をおこなった。文久元年(1861)製鉄所完成とともに帰国。1871年4月10日死去。56歳。アムステルダム出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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