ハン(Julius Ferdinand von Hann)(読み)はん(英語表記)Julius Ferdinand von Hann

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ハン(Julius Ferdinand von Hann)
はん
Julius Ferdinand von Hann
(1839―1921)

オーストリアの気象学者、気候学者。ウィーン大学物理学地理学を学ぶ。ウィーン気象台長イェリネックCarl Jelinek(1822―1876)の助手として『オーストリア気象学雑誌』の編集に従事していたが、1866年から同気象台に勤めるようになり、1877年に同気象台長、ウィーン大学教授となった。その後一時グラーツ大学の教授になったが、ふたたびウィーン大学に戻り、1921年まで在職した。気象学上の研究としては、上昇気流断熱変化の研究(1874)、フェーンの研究、平均的な大気循環論、高気圧論がある。気候学者としての業績は、『気候学ハンドブック』(1883)があり、標準的なテキストとして広く読まれた。

根本順吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android