ハートリー(Douglas Rayner Hartree)(読み)はーとりー(英語表記)Douglas Rayner Hartree

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ハートリー(Douglas Rayner Hartree)
はーとりー
Douglas Rayner Hartree
(1897―1958)

イギリス物理学者ケンブリッジに生まれる。1926年ケンブリッジ大学で学位を取得、1929~1937年マンチェスター大学に勤務。第二次世界大戦中は弾道学、大気物理学、水力学応用研究を行った。1946年から終生ケンブリッジ大学数理物理学教授。数個の電子をもった原子構造を決定するための近似計算法(「ハートリー近似」「自己無撞着の方法(じこむどうちゃくのほうほう)」とよばれる)の開発があり、約25個のさまざまなイオン状態における原子の波動関数を解いた。また初期の計算機の開発とその導入に尽力した。主著に『原子構造の計算』(1957)がある。

高山 進]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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