日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
バイイ(Jean Sylvain Bailly)
ばいい
Jean Sylvain Bailly
(1736―1793)
フランスの政治家。天文学者としても著名。1783年以来アカデミー・フランセーズ会員。1789年、三部会代表となり、成立直後の国民議会の議長となり、「球戯場の誓い(テニスコートの誓い)」を主宰、バスチーユ攻略後パリ市長に選ばれる。だが、ブルジョア的利益を代弁するフイヤン派に属し、サン・キュロットと対立、ことに1791年7月のシャン・ド・マルスの虐殺ではラ・ファイエットによる弾圧の共犯者となり、パリ市民の支持を失った。同年9月、議会の解散と同時にパリ市長を辞任してナントに引退し、以後、自伝的な仕事として『革命の目撃者の覚書』を書いたが、1793年、「恐怖政治」の犠牲となって刑死した。
[樋口謹一 2017年10月19日]
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