バイメタル(英語表記)bimetal

翻訳|bimetal

デジタル大辞泉 「バイメタル」の意味・読み・例文・類語

バイメタル(bimetal)

熱膨張率の異なる2種の金属板をはり合わせたもの。温度が上がると低膨張側へ曲がる。サーモスタット温度計などに利用

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精選版 日本国語大辞典 「バイメタル」の意味・読み・例文・類語

バイ‐メタル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] bimetal ) 線膨張率の異なる二種金属片をはり合わせたもの。温度の変化によって二種がそれぞれに膨張し、はり合わせが低膨張率の金属のがわに湾曲し、ひずみを生ずることを利用して温度調節器や自動温度計などに用いる。→サーモスタット

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改訂新版 世界大百科事典 「バイメタル」の意味・わかりやすい解説

バイメタル
bimetal

熱膨張係数の異なる2種の金属板を圧延法ではり合わせ,温度が変化したときに湾曲するようにしたもの。比較的小さい温度変化をかなり大きな変位に変換する機能がある。これを利用して温度計として用いたり,あるいは温度変化を検出して自動的に働くスイッチとして家庭用電気機器などに広く使用されている。バイメタルに使用される材料は,低膨張材としてはインバーなどの熱膨張のきわめて小さい合金,高膨張材としてはニッケル-クロム-鉄合金,ニッケル-マンガン-鉄合金,マンガン-銅-ニッケル合金などである。
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化学辞典 第2版 「バイメタル」の解説

バイメタル
バイメタル
bimetal

熱膨張率の異なる2種類の薄い金属板を溶接して重ね合わせたもの.平板渦巻,つる巻など多くの形があるが,いずれも温度上昇により熱膨張率の大きい金属が小さい金属より伸びるため,小さい金属側に湾曲することを利用する.アンバー(invar;膨張率がきわめて小さいFe-36.5質量% Ni)合金と青銅(Cu-Sn合金)もよく使われるが,100 ℃ 以下用には黄銅-ニッケル鋼,150 ℃ 以下には黄銅-アンバー合金,250 ℃ 付近ではモネルメタル(Ni-28質量% Cu-ニッケル鋼),400 ℃ 付近には含有量の異なるニッケル鋼どうしを組み合わせてつくる.バイメタル温度計,温度調節器に用いられる.

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百科事典マイペディア 「バイメタル」の意味・わかりやすい解説

バイメタル

熱膨張率が異なる2種の金属片を重ねて接着した感温体。温度変化による変形を自動スイッチや温度計などに利用する。→サーモスタット
→関連項目インバーガス炊飯器クラッド板

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栄養・生化学辞典 「バイメタル」の解説

バイメタル

 熱膨張率の違う2種類の薄い金属板を一枚に張り合わせたもので,温度計やサーモスタットなどに利用する.

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世界大百科事典(旧版)内のバイメタルの言及

【インバー】より

…熱膨張を嫌う標準尺など精密計測機器の部品材料として使われる。身近の応用例としてはバイメタルがある。鉄Fe63.5%,ニッケルNi36.5%のものをとくにいうが,同様のインバー特性を示すものは,鉄‐白金(Fe‐Pt)系,鉄‐鉛(Fe‐Pb)系あるいはクロムCr基合金にもある。…

※「バイメタル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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