バイヤン(Roger Vailland)(読み)ばいやん(英語表記)Roger Vailland

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バイヤン(Roger Vailland)
ばいやん
Roger Vailland
(1907―1965)

フランスの小説家。シュルレアリスム周辺の小雑誌に拠(よ)って詩人として出発。第二次世界大戦中はレジスタンスに参加、従軍記者として連合軍に加わった。レジスタンスという連帯活動のなかにあっても、個人主義的快楽追求を忘れぬ主人公を描いた『奇妙な遊び』Drôle de jeu(1945)でアンテラリエ賞を受賞。一時共産党に籍を置き、イデオロギー闘争と恋愛の矛盾をテーマに多くの小説を書く。ゴンクール賞受賞の『掟(おきて)』La Loi(1957)、朝鮮戦争でのアメリカの責任を問う戯曲『フォースター大佐の服罪』(1952)などがある。

稲田三吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android