バギオ(フィリピン)(読み)ばぎお(英語表記)Baguio

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バギオ(フィリピン)」の意味・わかりやすい解説

バギオ(フィリピン)
ばぎお
Baguio

フィリピン、ルソン島北部ベンゲット州の都市。マニラの北250キロメートル、コルディエラ・セントラル(中央山脈)南部標高約1500メートルの高原に位置する。人口25万2386(2000)。20世紀初頭、アメリカ植民地政府の行政官や教員のための避暑地として設計された町で、山腹をジグザグに登る急な自動車道の建設には日本人契約労働者が貢献した。山岳地方の流通、教育の中心地、フィリピン随一の観光地で、ホテル、別荘が多い。第二次世界大戦末期、山下兵団の拠点となった。カンカナイ人の土地であったが、いまは低地から移住したイロカノ人が多い。北郊のトリニダード谷では戦前、日本人農家が高原野菜をつくっていた。

高橋 彰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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