バギラティ川(英語表記)Bhagirathi

改訂新版 世界大百科事典 「バギラティ川」の意味・わかりやすい解説

バギラティ[川]
Bhagirathi

ガルワール・ヒマラヤにある,ガンガー(ガンジス)川源流。インドウッタル・プラデーシュ州北部,北緯30°55′,東経79°07′,ガンゴートリー峰(6672m)の東約20km,ガンゴートリー氷河に発する。西流してガンゴートリーを過ぎ,南流してテーリーTehrīを通り,アラクナンダ川と合してガンガー川となる。長さ約190km。伝統的にガンガー川の源と考えられており,インドにおける最も聖なる川の一つ。

 同名の別の川がインド西ベンガル州にあり,ジャンギプールの北東8kmでガンガー川と分かれ,190km南方へ流れ,ジャランギ川と合流し,フグリ川をつくる。ガンガー三角州の西の境をなしている。これもヒンドゥー教徒にとって聖なる川である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバギラティ川の言及

【ガンガー[川]】より

…延長では世界の大河のなかの17位,流域面積では11位にすぎないが,文明の古さや人口の密集など文化的意義において世界有数の大河といえる。源流は中部ヒマラヤのガンゴートリーGaṅgotrī氷河に発するバギラティ川で,ガンガーを天上から地上に導いたといわれる神話のバギーラタ王の名をとどめる。深い峡谷のなかにヒンドゥー教の聖地や修道院があり,巡礼者が多い。…

※「バギラティ川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android