バハードゥルシャー2世(英語表記)Bahādur Shāh Ⅱ

改訂新版 世界大百科事典 「バハードゥルシャー2世」の意味・わかりやすい解説

バハードゥル・シャー[2世]
Bahādur Shāh Ⅱ
生没年:1775-1862

インド,ムガル帝国最後の皇帝。在位1837-58年。前皇帝と同様,イギリス東インド会社からの年金で暮らしており,事実上皇帝としての権限を何ももっていなかった。1857年,インド大反乱セポイ反乱)の際に反乱軍側から皇帝に擁立されて復権宣言を行ったが,翌年イギリス側に逮捕され皇帝位を追われた。ビルマ(現,ミャンマー)のラングーン(現,ヤンゴン)に流刑され,その地で死去した。彼の退位によりムガル帝国は名実ともに滅び,イギリス本国はインド直接統治に乗り出した。
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