バルナバの手紙(読み)バルナバのてがみ(英語表記)Epistle of Barnabas

改訂新版 世界大百科事典 「バルナバの手紙」の意味・わかりやすい解説

バルナバの手紙 (バルナバのてがみ)
Epistle of Barnabas

使徒教父に含まれる一文書。70年以後140年までの間に,異邦人キリスト者の一人によって記された。本書には使徒バルナバの名が付せられているため,古代においては高く評価されていたが,内容からいってバルナバの書とは言えない。手紙というよりは説教ないし神学論文に近く,2~17章では旧約を引用しつつユダヤ人の啓示理解を批判し,18~20章では〈光の道〉と〈闇の道〉の二つの道という形で道徳的勧告が述べられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android