バージー・ラーオ(2世)(読み)ばーじーらーお(英語表記)Bājī Rāo Ⅱ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バージー・ラーオ(2世)
ばーじーらーお
Bājī Rāo Ⅱ
(?―1852)

インド、マラータ王国最後の宰相ペーシュワー)。プーナ(現、プネー)の宰相府を実質上の中心としたマラータ勢力は、1775年以降しばしばイギリス勢力と戦ったが、有力な武将がイギリスと同盟するなど内部分裂を深め、バージー・ラーオ2世自身の性格の弱さもあって弱体化していった。1818年の第三次マラータ戦争で宰相府は滅ぼされ、彼は北インドのカーンプルに流された。なお、彼の養子ナーナー・サーヘブNānā Sāhib(1824ころ―1860ころ)はイギリスによって年金の支払いを拒否されたこともあり、インドの大反乱セポイの反乱)に参加した。

[小谷汪之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android