パテル・パトリアエ(英語表記)pater patriae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パテル・パトリアエ」の意味・わかりやすい解説

パテル・パトリアエ
pater patriae

古代ローマにおいて付与された「国父」を意味する尊称。 L.カチリナの陰謀事件に対して,カチリナ弾劾演説を行なった M.キケロが前 63年,元老院より与えられたのが最初である。ユリウス・カエサルが前 45年,ムンダの戦いのあと与えられたパレンス・パトリアエ parens patriaeもほぼ類似の尊称であり,アウグスツスは元老院,騎士身分 (エクイテス ) ,全ローマ市民より前2年,この栄誉を受け,その後ペルチナクス (在位 193) までの歴代皇帝もおおむねこれを受けている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android