パラフィノーマ(読み)ぱらふぃのーま

家庭医学館 「パラフィノーマ」の解説

ぱらふぃのーま【パラフィノーマ】

 美容整形のために、顔や乳房に注入されたパラフィンに対して、生体が反応してできた皮膚しこりです。パラフィン注入は、第二次大戦後によく行なわれましたが、その後、シリコン類に替わったため、この病気は減っています。
 パラフィンに反応する細胞組織球といわれ、炎症のときに局所に集まる細胞です。ですから、この病気は、皮膚を構成する細胞が増殖して生じる良性腫瘍(りょうせいしゅよう)とは異なります。
 治療は、しこりの部分を切除します。自然に消えることはありません。
 パラフィン注入後に、膠原病(こうげんびょう)のような症状が出た例(ヒトアジュバント病)も報告されています。パラフィノーマが疑われる場合は、皮膚科、または形成外科を受診しましょう。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android